悪党に粛清を(2014)
原題: The Salvation
制作: 2014年 デンマーク・イギリス・南アフリカ合作
監督: クリスチャン・レブリング
出演: マッツ・ミケルセン、エヴァ・グリーン、ミカエル・パーシュブラント、ジェフリー・ディーン・モーガン
監督: クリスチャン・レブリング
出演: マッツ・ミケルセン、エヴァ・グリーン、ミカエル・パーシュブラント、ジェフリー・ディーン・モーガン
デンマークから兄弟で開拓時代のアメリカに移民してきた男の物語。移民後7年経って妻子を祖国から呼び寄せたものの到着したその日に通りすがりの悪党に殺されてしまう(悲しすぎる…)。
実行犯の悪党はとりあえず射殺したものの、問題はそいつの兄貴。元兵士だが今は街の用心棒という名目で住民を支配しているヤクザみたいな悪党だったのだ。そしてマッツ・ミケルセン演じるジョンの復讐が始まる…。
!!! 以下、ネタバレを含みます !!!
ホリーズのボン公演に行ってきました
先週の木曜日、5月19日に長年の憧れだったホリーズのドイツ公演に行ってきました。
会場はボンのベートーベンホールというところ。たいてい外国でのライブは毎年1公演だけなので、今年のドイツ公演が自宅から車で1時間なんて幸運にむせび泣きました。
(今日は長いです…笑)
オーバーハウゼン国際短編映画祭で観てきました その3
3つ目です。この回だけ初回でなかったので監督のあいさつはなし(終了0時だったし…)。
インターナショナルコンペティション部門 第3回。
Two Ways Down, Laura Heit, USA, 2015, 3'23"
会場を間違ったので残念ながら見れませんでした…orz(間違えた会場で上映されてたムービーアウォードのビデオクリップのひどかったことと言ったら…!)
Eleganssi, Virpi Suutari, Finland, 2015, 25'42"
現在では珍しくなったと言っていい狩りを楽しむ男たちの作品。狩りがどう進んでいき最終的に調理されるまでを丹念に描いている。…まぁそれだけなんだけどさ。
紅花の影色染め, Oki Kayako, Japan, 2015, 10'
これも日本の作品でどんなのかワクワクしていたんだが…なかなか”芸術的すぎる”作品だったかな…(これは一緒に行ったドイツ人の友人の言)。紅花を採って、染める過程を写すのかと思いきや瓶を鳴らす音を繰り返しながら紅花の絞り汁がシャーレに落ちていく様子がひたすら流れるだけ。
※ 日本でも上映されたみたいですね。アップリンク!また行きたいなあ…。
Four Edges of Pyramiden, Ieva Epnere, Latvia, 2015, 20'04"
ラトビアの作品、だけど基本はロシア語で既に遺棄された島、ピラミッド島について語る希有なドキュメンタリー。そう、なかなか変わった名前の島で、調べてみると北極圏にあるスヴァーバル諸島のひとつだそうです(↓ここ)。すんごいところにある。現在はノルウェー領で島には誰も住んでないみたいですが、そんなところにレーニン像がたたずんでいるのはどうもシュールである…。
※ 廃墟好きとか、興味ある方は調べてみてください。なかなか面白かったです。
Nimmikaage (She Dances for People), Michelle Latimer, Canada, 2015, 3'57"
4分にも満たない作品ながら、個人的には大変印象に残りました。イヌイットの人々の生活と豊かな自然がモノクロで写し出される。ひとつひとつのシーンの間に挿入される女性の自然をあがめているような踊りと表情が非常に生き生きとしていて、大変気に入りました。
Hubris, Pavel Medvedev, Russia, 2015, 20'15"
Hubrisというのは傲慢さ、の意味らしいが、ロシアのプーチン大統領を批判する映画。視点があまりに一方的で見ていて退屈だった(長いし)。彼がしているという情報操作を批判する立場のあんたがしてどうする。
うーん、最後はもうちょっと感動的に〆たかったな〜…。また来年!
オーバーハウゼン国際短編映画祭で観てきました その2
続きです。
インターナショナルコンペティション部門 第5回。
Cipka, Renata Gąsiorowska, Poland, 2015, 8'22"
ポーランドの女性監督のアニメーション作品で、タイトルはずばり”Pussy”。女性のオナニーについてコミカルに描いた作品でかなり笑いをとれていた。女性器が飛び出していってという発想が面白いし、全体的に温かみのある描き方でよかった。
Centre of the Cyclone, Heather Trawick, Canada/USA, 2015, 18'20"
一緒に行った友人と妻、全員から不評だった作品。上映前の監督の謎の自信とは裏腹に、前半は荒涼たる自然、そして後半は60年代風のサイケな映像で壊れた車の大会(?)を写す。今の時代にそういった感じの映像を撮ることには賛否あるだろうが、まぁテーマは一切伝わってこなかったよね。長いし。
Tristezas, Paz Encina, Paraguay, 2016, 7'12"
国を出て久しいというパラグアイの女性監督によるかなり政治的な作品。草むら(畑?)を兵士が横切るスローモーションの映像を背景に、一聴してそれとわかる軍人の扇情的なスピーチ、それに続いてある男の2種類の電話での会話が重ねられる。一つは母親に無事を告げるもの、もう一つは恋人か友人に対して「何もせずに引き下がることはできない」という、正反対のメッセージ。相手の音声は再生されず一方的なスピーチで、起承転結があるわけでもなんでもないのだが、戦争によって一人の男の人生が捻じ曲げられていることがよくわかる秀作だった。タイトルは、スペイン語で「悲しみ」の意。
Adaptacja, Bartosz Kruhlik, Poland, 2016, 22'36"
今回の映画祭中最も良かったのが本作。ポーランドの作家による、ある家族に起こった悲しみ、そして苦しみを描いている。兄が運転する車で弟が亡くなった直後から映画は始まっている。母はただ亡くなった弟を恋しがり、父は兄を憎む。そうした状況で自分が大切にされていないという感覚を募らせる主人公。彼が最後に走りついた色とりどりの光に包まれた場所はどこだったのか。暗示的なラストを含め、22分ながらも物語のある映画としてきちんと完成されていた。ぜひ長編も撮ってほしい。カンヌの”ある視点”とかに出品されてそう。
Omokagetayuta, Ohtakara Hitomi, Japan, 2016, 9'24"
面影たゆた、という東京芸大の学生が制作した作品。母に対する気持ちをお餅のようなものに象徴させて、彼女の思い出をセンスとテンポのいい映像で綴る。最後には衝撃的な事実が明かされるのだが、これは彼女の実体験なのだろう。見始めたときには少しエモーショナルにすぎる、と感じたものの、最後まで見ると意味がわかった。逆に、そうした大きな悲しみを乗り越えるためにこの作品を作ったのだとすれば、それがこんなに整理された美しい作品として昇華されたのかと思い、心打たれた。
Robijnrood, Manon de Sutter, Belgium, 2015, 6'07"
凍った鳥が焼かれるというどうも暗示的なシーンに道の下で泳いでいるシーンなどがオーバーラップする。映像の感覚としては良かったのだが、短編映画としてはちょっと意味が…。
Snö, Richard Dinter, Sweden, 2015, 10'
「雪」というタイトルだけに、映像はひたすら車窓からの雪道。基本的にはそれは背景に過ぎず、幼い頃に体験したという不思議な物語の「語り」がメイン。語りだけだと10分は長く感じたが、ちょっとNHKの童話の読み聞かせみたいなものを思い出し、懐かしくてよかった。
オーバーハウゼン国際短編映画祭で観てきました その1
…という概要だけなのもアレなので、続編として、観た作品全部書いておきます。ちなみに最初の二つは初回の上映だったので監督からの挨拶がひとつひとつありました。これも映画祭の楽しみの一つですね。
ドイツ国内コンペティション部門 第2回。
(タイトル/監督/国/制作年/時間、以下同)
A Fire in My Brain that Separates Us, Benjamin Ramírez Pérez, Germany, 2015, 17'10"
この作品を観たくてこの回に参加したのだが予想とは全く違った作品だった。一つ一つの印象的なセリフ(どうも数々の映画からの引用らしい…男女の会話のように思えた)とともに部屋の中の様々な情景が映し出され、家具が糸や人によって引きずられるシーンが繰り返される。タイトルとともに、非常に印象的では、あった。
Durch, Jelena Marković, Germany, 2016, 13'12"
ポーランド出身の監督だったが、昔観たドイツ映画の『Farland』という映画を思い出した。ハンブルク(だと思う)のうら寂しい街を背景に若い女性の陰鬱な表情が映される。都会に生きる空虚さや悲しい出来事に接したときの感情が鈍るような感覚を映画いていたように思えた。この陰鬱さは個人的には好きだったので、ぜひこのテイストでの長編を観たい。
Ohne Titel (Gülsen und Hüseyin), Aykan Safoğlu, Germany/Turkey, 2015, 13'10"
Macの画面に表示されている複数のムービーをクリックして再生することで話を紡いでゆくというなかなかユニークな手法でそれそのものは楽しめた。ただ、トルコからの最初期の移民だった叔父を再現するというストーリーはどうもよく飲み込めず…。
Four Diamonds, Ute Aurand, Germany, 2016, 4'09"
監督は初老といっていいほどの年齢の女性だったが、アメリカに行った際に偶然出会ったシーンをつないだものだそう。キラキラした映像が意図的にゲインオーバーな音楽とともに流される。ストーリーがあるわけではないが、映像作品としては美しく、よかった。
Familiar Memories, Pol Merchan, Germany, 2016, 3'52"
前の作品と同じ系統のもの。ただ、もっとテーマが明確で、タイトル通り自分が子供の頃の家族、特に母親との思い出をノスタルジックに描く。
Coming of Age, Jan Soldat, Germany, 2016, 13'30"
まさかの濃厚なゲイ映画。ゲイのセックスビデオが居間のTVで流れているシーンから始まるのが衝撃だった(バリバリ本番中で…)。中年(壮年?)のゲイカップルの様子を記録した作品だったのだが、どうも同性愛というだけではなく幼児プレイなどかなり変態で、二人が愛し合う様子もリアルに写されていて、申し訳ないが撮り方が下品で気分が悪くなった。会場ではかなり笑が起きていたけど、監督これ悪意なかった?
オーバーハウゼン国際短編映画祭に行ってきました
もう先週のことになりますが、オーバーハウゼン国際短編映画祭に行ってきました。
これは知る人ぞ知る著名な映画祭で、今年で62回目をむかえます。Wikipediaによれば世界で最も古い短編映画祭の一つだそうです。
私は今回初参加。家から会場までは車で30分ちょっとという近さでした(笑)。
Münchener Freiheit
昨日の続きなんですが、ミュンヘンですごく懐かしい駅名を見つけました。
Münchner Freiheit
(駅の写真撮り忘れたけど、まぁ別に普通です…(笑))
「ミュンヘンの自由」というなんとも駅名らしからぬ駅名なのですが、第二次世界大戦中のレジスタンスを記念してつけられたそうです(元は「Feilitzschplatz」という普通の地名だったらしい…Wikipediaより)。