A Dose of Rock'n'Roll

いろんな国の映画について書いています。それから音楽、たまに本、それとヨーロッパのこと。

EU Film Days 2017

去年も書いたのですが、日本時間では今日5月26日からEUフィルムデーズ2017が開催されるようですので、宣伝しておきますね。

 

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EU Film Days 2017

 

ヨーロッパ各国の映画が一挙に見られるまたとない機会、1年に一度のイベントです。

私は個人的にヨーロッパ映画には思い入れが強いのですが、ハリウッドとは一線を画す人間ドラマと独特の映像センス(色彩・ファッションなど)が楽しめる映画が多いように思います。

この映画祭、ヨーロッパといってもイギリスやフランスといった西欧だけではなく、ラトビアやハンガリーのような日本ではめったに紹介されない珍しい作品が観れるのが最大のポイントです。

今年は『シング・ストリート』(アイルランド)や『リリーのすべて』(イギリス)、『五日物語』(イタリア)のような一般的にも話題になった作品も上映されるようなので、「行ってみたいけどおもしろくなかったらどうしよう…」って人は話題作と2本立てにすると保険になるかもしません(笑)。

2本立てと書きましたが、一般が520円とチケットが格安なのもうれしいところですね。

会場は東京は国立近代美術館フィルムセンター、京都が京都文化博物館。

私が行くわけではないのですが、興味を持たれた方はぜひ足を運んでみてくださいね〜。

 

 

 

個人的に観たかった(けど見逃した)のはこの作品。フィンランドからのカンヌ「ある視点」受賞作。

eiga.com

 

過去上映作品でピカイチだったのは、これかな。突然ありえないほどのネタバレをしてきてびっくりする邦題が印象的なんですがw、北欧らしい静まり返った映像の中で異形の”友達”との交流が描かれる佳作です。

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お嬢さん(2016)

最近観た映画、やはり記録しないのももったいないので短評でも載せていくことにしました。全体的に辛口コメントが多いかもしれませんが、感じたままを書いてるだけなのでご容赦を…。

(ベルギーの映画祭で観た残り2本はちょっとお休みします…笑)

 
原題: お嬢さん(原題: 아가씨 英:The Handmaiden)
製作: 2016年 韓国
監督: パク・チャヌク
出演: キム・ミニ、キム・テリ、ハ・ジョンウ、チョ・ジヌン
 

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Attraction(2017)

ひっぱりすぎですけど、まだ続きます(笑)。 今度はロシアの映画。

 
原題: Attraction(原題: Притяжение)
製作: 2017年 ロシア
監督: ヒョードル・ボンダルチューク
出演: Irina Starshenbaum、Alexander Petrov、Oleg Menshikov、Rinal Mukhametov
 

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The Oath(2016)

前回の続き。

 
原題: The Oath(原題: Eiðurinn)
製作: 2016年 アイスランド
監督: バルタザール・コルマウクル
出演: Baltasar Kormákur、Hera Hilmar、Gísli Örn Garðarsson
 

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アイスランドからの本格サスペンス。娘を愛するあまりに暴走し泥沼にはまり込んでしまう男の姿を描く。奔放な娘がよからぬ男と付き合っていることを知った外科医のフィヌー。いてもたってもいられず男の家に不法侵入し、そこで発見したドラッグについて匿名で通報してしまう。しかし、すぐに彼が通報したことはばれ、ドラッグディーラーである男(オッター)に金を要求されることに。悩んだ彼は自らのスキルを活かしたある解決方法を思いつくが……。 

 

Under the Shadow(2016)

こないだブリュッセル国際ファンタスティック映画祭について書いたんですが、観た映画については書いてませんでした。人間の集中力が試される妙に厳しい空間だったとはいえ、良作ばかりだったのでちゃんと取り上げておきたいと思います。

(あとなんか日本語で書いてるのここだけ的な意味合いも期待しつつ…笑)
 
 
原題: Under the Shadow(ペルシャ語:زیر سایه)
製作: 2016年 イラン
監督: Babak Anvari
出演: Narges Rashidi、Avin Manshadi、Bobby Naderi
 

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2016年のイラン映画。イラン・イラク戦争中のテヘランを舞台として、イラクからミサイルが撃ち込まれる危機的な状況の中、あくまで避難しないで家に残ろうとする母娘に起こる怪奇現象を描く(夫は徴兵されてしまう)。
 

ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭に行ったこと

ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭に行ってきました。うちからは車で2時間と少しなので2月に行ったベルリンよりも近いんですよね。陸続きのヨーロッパのすごいところです。

 
さて、この映画祭はと言えば、”ファンタスティック”と銘打っているだけあって、普通の映画祭とは一線を画しています。なんとなく名前からはファンタジー映画が多いのかな?と思いますが、実際にはホラー・サスペンスの祭典になっています!ファンタジー系の映画はもちろん上映されますが、ホラー系の作品が圧倒的に多いです(次点はSF?)。とりあえず、普通の映画祭とはちょっと違うことを2017年版のポスターを見て感じてください(笑)。

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ファンタスティック映画祭というのはどうもどこでもそういう定義らしく、このブリュッセルとシッチェス(スペイン)、ポルト(ポルトガル)とあわせて三大ファンタスティック映画祭と呼ばれているようです。日本では『アイアムアヒーロー』がこの3つを制覇したことで話題になりました。
ホラー、中でもスプラッタ系かゾンビ系が好きなひとにはなかなかたまらないラインナップになっているのではないでしょうか。
 

The Other Side of Hope(2017)

アキ・カウリスマキの新作を観てきました。そう、前回書いた2月のベルリナーレで銀熊賞を取った作品です!
作品そのものよりも監督が60歳を節目として引退することを宣言して話題になってましたね。
だからと言ってあんまり本作を集大成とは言いたくないのですが…(そもそもまだ彼の新作観たいですしね…^^;)。


原題: Toivon tuolla puolen / 英題:the Other Side of Hope 邦題未定。
制作: 2017年 フィンランド
監督: アキ・カウリスマキ
出演: Sherwan Haji、Sakari Kuosmanen、Kati Outinen、Janne Hyytiäinen、Ilkka Koivula

 

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あらすじ ・・・ シリアからの難民の男がフィンランドにたどり着く。紆余曲折を経ながらもポーカーがめっちゃ強い男が経営するレストランに住み込みで働くことに。そうしながらはぐれてしまった妹を探すことになるが・・・。

 

!! 以下、ネタバレを含みます !!

 

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