オーバーハウゼン国際短編映画祭に行ってきました
もう先週のことになりますが、オーバーハウゼン国際短編映画祭に行ってきました。
これは知る人ぞ知る著名な映画祭で、今年で62回目をむかえます。Wikipediaによれば世界で最も古い短編映画祭の一つだそうです。
私は今回初参加。家から会場までは車で30分ちょっとという近さでした(笑)。
(なかなか綺麗で立派な劇場)
(土曜日だったので、人がいっぱいでした)
全体的な印象としては、短編映画の権威だからなのか、それともドイツという土地柄がそうさせるのか、かなり実験的な映画が多かったですね。3つのコンペティションに参加(一回でそれぞれ6本前後上映、1時間半というところ)したのですが、いづれにも難解で何を言わんとしているのかわからない作品が含まれていました。
映画祭自体はかなり盛りだくさんな内容で、ドイツ国内やNRW州*1内のコンペティションを含むセクションだけでも8つ。インターナショナルコンペティション部門は10回、ドイツ国内部門が4回という感じで続くので、コンプリートするにはなかなか気合のいるイベントでした(どれに行くか絞り込むのも大変だった…)。イベントの性質上、カンヌみたいにスターが大勢やってきてカメラマンで埋め尽くされる、というものではないものの、このセクションの数だけでもこの映画祭がいかに権威のあるものかわかるような気がしますね。
(公式サイトより。上映以外のイベントも含めると相当な数のセクションがある)
こんなにも短編映画を立て続けに観る機会もそうないと思うのですが、その結果、以下のように認識が新たになりました。
(ビフォア)
- 時間が限られている分、凝った映像表現が多そう
- 時間が限られている分、「ひねり」のきいたストーリーが多そう
- アニメーションが多そう
(アフター)
- 映像に凝らなくても短編映画はできる
- 驚くほど「物語」作品は少ない
- 映像に凝りすぎるとどうも物語が放棄されてしまいがち
- 別にアニメーション多くありませんでした
まぁね、この映画祭、一言で言うと玄人向けでしたよ。いやーそれなりに映画は観てきたと思ってたんですが、人生はいつだってビギナーズ。
無駄に知ったかぶりで「ぜひしておくべき映像体験」とか書きたくないので割と正直に書くと、観る映画は一年に10本程度ですね、というひとはちょっと待ったほうがいいかも、という感じでした。。
(あ、これいい映画なのでオススメです)
でも、そんな中でも意外だったのが、短いだけに量はたくさん観れる。区切りがこまめにくる分、情報過多にならず、一日に2時間ものを3本観るよりは楽だった(気がした)一日でした。
*1:ノルトライン=ヴェストファーレン州って長ったらしい名前ですが、デュッセルドルフやケルン、そしてこのオーバーハウゼンも同じ州内です。