Attraction(2017)
ひっぱりすぎですけど、まだ続きます(笑)。 今度はロシアの映画。
ロシアのSF映画ということで、ぜひとも観ておきたかった本作。コンペティション作品でもありました。ただ、個人的な感想としては今回の映画祭で観た5本中最下位だったかな、という感想です、、、。まぁ会場がありえないぐらいうるさかったというのもありますが(苦笑)。
全体的にはお金をかけてロシア語でハリウッド映画を撮りました!という趣。いや、それだけに誰が観ても楽しめる娯楽作になっていました。何が不満だったかというと、私としてはもっと「ロシアならでは」な匂いを嗅ぎたかったかな、という何とも身勝手な理由です(笑)。
肝心の中身は、こんな感じ。地球に接近しすぎた彗星を撃ち落そうと思っていたら妙に人工的なもので、しかもモスクワの街を破壊しながら地上に墜落。混乱の中、意外と自由に行動しちゃう女子高生(大佐の娘)は廃墟で人間と同じ外見の”異邦人”と出会う。同じ廃墟で彼氏は地球のものとは思えないアーマードスーツを見つけて持ち帰り……。
最後らへんにおきまりのように「家族愛」が描かれたりしますが、物語の中心は「この宇宙人は何者?」という王道SFなテーマで、そこに対してはそれなりに斬新な解を与えていると思います。
水を中心にした描写がフレッシュで美しく、街が破壊されたり人間の醜さが描かれている割には泥臭さを感じませんでした。あと巨大宇宙船(とめっちゃ破壊される首都モスクワ)と地球外アーマードマッスルスーツからは「ものすごいCGにお金かけたなあ!」と思うと同時に、めちゃくちゃ『第9地区』を連想しました。
女子高生と異邦人は割とありきたりなキャラなんですが(あとお父さんの大佐も)、彼氏がやたらと印象的なキャラでした。前半まで”ちょいワルだけど根は良い兄ちゃん”だったのが、後半一手にダークサイド・オブ・ヒューマンをになって悪鬼のような形相を連発する様はある意味一番見ごたえありました(笑)。
上映前にご登壇。イケメンだけど話すときさくなロシア人というイメージそのままなお兄様でした。
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正反対の位置にある南アフリカの作品ですが、ひと味違ったSF大作になっています。(別に今回の作品とは関係ありません)