マンハイム・ハイデルベルク国際映画祭に行ったこと
10・11月は毎年いろんなところで映画祭が開催されているのですが、今年も行ってきました。
まずは11月14~24日に開催されたマンハイム・ハイデルベルク国際映画祭の話から(タイトルが長い…笑)。
考えてみたらベルリン映画祭以外のドイツの映画祭に行ったのは初めてでした。でも、司会の人によればドイツでは毎年200を超える映画祭が開催されているとのこと。マジか…(確かにWikipediaで確認できるだけでも100を超えている)。
そんなマンハイム・ハイデルベルク映画祭は、その名の通りマンハイムとハイデルベルクという2つの都市で同時に開催されます。
プログラムを見たところ、基本的にはどちらの会場でも同じ映画が違うスケジュールでやっていました。電車ですぐなので複数日いくならハシゴするのもありですかね。
私はマンハイムのみに行ったのでハイデルベルクの会場は分かりませんが、どちらかと いえばマンハイムがメインという雰囲気でした(都市の規模によるのかな。圧倒的にハイデルベル クの知名度の方が高いですが)。
これが会場。公民館的な施設ですが、普段は演劇なども上演しているようです。
あれ、こんな施設で大丈夫なの...とか一瞬不安になりましたが、ものすごくちゃんとした映画館でした。音響などもバッチリ。
ちなみにすぐ下に大手スーパーのReweがあり、深夜まで開いているので遅くまで映画を観たあと にはとても助かりました…!
で、私としてはこの映画祭、大満足でした。
1952年に始まったとても歴史ある映画祭なのですが、非常にレベルの高い作品が集まっていたという印象。個人の好き嫌いはあれど、どれも高水準でと てもお勧めできる映画祭です。私は来年もぜひ!と思いました。
こちらのページの説明によれば”量より質”とのことですが、出展されている作品数は「それなり」 なので、ビジターとしてはちょうど良いな、と感じました(ベルリナーレはものすごい数の上映が あるのでとにかく選ぶのが大変)。
1つ難を挙げるとするなら、賞が分かりにくいこと。よくある「コンペティション」「アウトオブ コンペティション」「ヤングタレント」みたいな括りになっていないので、理解するのに少し時間がかかりました。
最高賞と位置付けられているのは「Grand New Comer Award」。次いで「Talent Award」なのですが、これの違いがイマイチわからなかったのです。あと、「Special Award」というのも あるので、一番目玉はこれなのかと最初思いました(実際は他の賞と重複して授与されることもある賞のようです)。
こうした枠組みになっているのも、新人発掘に重きを置いているためで、過去にはヴェンダースやトリアーのデビュー作を扱ったこともあるそうです。
ちなみに、最高賞は観客の投票によって選ばれるというのも特徴といえます。これを含めて、全体的に観客との距離が近い、アットホームな映画祭だと感じました。そうした、手作り感(実際少数のスタッフで運営しているようです)を残しながらも、選ぶ作品のレベルの高さから運営側の熱意が伝わってきて、最後には「すばらしいイベントじゃないか!」という感想になったのでした。
ちなみに、私が観た土曜日の午後~夜の回はどれも満員。上映の少し前から開場するのですが、 階段下まで並ぶ長蛇の列でとてもスタート時間までに着席できず、全体的にどの回も時間押していました(笑)。いや、これを笑って許せるのはひとえにイベントの内容そのものが良かったからです…!
長蛇の列…!
さて、そんなマンハイム映画祭ですが、今回は日本・モンゴル合作の作品が「Talent Award」と 国際映画批評家賞を受賞しており、そこからも私にとって非常に印象に残ったイベントでした。私も投票したのですが、自分が良い!と思ったものが受賞すると、やっぱり嬉しいものですね。
そんな映画『Under the Turquoise Sky』については次の記事にまとめます…!
実はこの記事、今月頭に書いていたのですが投稿しておらず、2019年滑り込みの投稿でさらに来年にまで引っ張るという…みなさま良いお年を…!(笑)
おまけ
マンハイムの街の写真など。それほど大きな街ではないので、手軽に回れます。
立派な宮殿があります。
めちゃくちゃでかい給水塔が街のシンボル。
ドイツでは非常に珍しいアルファベットと数字の組み合わせ(通りの名前がない)の住所。
ここまで書いといてなんですが、観光もついでに、というのであればハイデルベルクの方が圧倒的にオススメです!(笑)